Cantor集合とCantor関数

投稿者: | 2010年4月26日

講義でCantor集合とCantor関数を取り上げた。

情報関係ですぐれた研究成果を出している人でも、数学以外の出身だと、一様連続W性の定義をはっきりいえる人は少ないようだ。一様連続が分からなくて困ったことは学部を卒業してから1回もないという。まして、絶対連続Wというと、聞いたこともないという人が多いのかもしれない。 しかし、ルベーグ積分Wの微分に相当するRadon-Nykodimの定理は、情報理論やデータマイニングを研究していく上で避けては通れないものである。

Radon-Nykodimの定理とは、(\Omega,{\cal F})上の測度\mu,\nu{A\in {\cal F}}について、
 \nu(A)=0 \Longrightarrow \mu(A)=0
であるとき、\mu\nuについて絶対連続であるといい、\mu << \nuとかく。このことと、任意のA\in {\cal F}について、
 \mu(A)=\int_A f(\omega)d\nu
となる{\cal F}上可測なfが存在することが同値であることをいっている。ただし、\mu,\nuは、\sigma有限といって、測度の値が有限の値をとる可算個の{\cal F}の要素の和で\Omegaが表現できることを仮定する。

Cantor集合は、[0,1)の要素の小数点以下を\{0,1,2\}の3進数表示したときに、”1″が表れない要素の集合である。そのような点の占める長さ(ルベーグ測度)は0となることを前回の講義で示した。また、小数点以下を\{0,2\}の2進数表示したことになるので、小数点以下を\{0,1\}の2進数表示した集合([0,1)全体)と1対1の対応ができて、非可算集合となる。

Cantor関数とは、[0,1)の各要素の3進数表示された各桁について、”0″と”2″に1/2の確率を割り当てて得られた分布関数である。Cantor集合は、ルベーグ測度が0でも確率測度が1となる。絶対連続ではない例として、よく用いられる。そのように構成した分布関数は、一様連続であることも証明できる。スライド6-7ページにもあるが、絶対連続であれば、一様連続になる。


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